2013年10月28日月曜日

プリズム三脚のネジの緩み対策

GIShopで以前購入したSECOのプリズム三脚が何かと便利で重宝しています。これがあるとGPS測量もトータルステーションを使った測量もなんとか一人ですることが可能になります。


しかし、最近ワニ口クリップの頭の部分がゆるゆるになって、ポールを支えきれなくなってきました。やっぱりアメリカ製はだめですね。

そこで、 プリズム三脚の頭の裏にあるネジを外してねじ穴の中に段ボール箱の小さな切れ端を入れてまネジを締めると、ちょうどよいくらいの締まりになりました。


しかし、この方法ではしばらく使っているうちに段ボール箱の切れ端がつぶれてきて、また緩くなってしまいます。何かよい方法はないものでしょうか?

林道設計に挑戦

島根大学三瓶演習林で森林利用学実習(第2回)を行いました。この実習では山に道路を作る林道設計を行うものなのですが、本年度より新たに始めることになったものです。

造林地でやると歩きやすいし見通しもいいので学生にはよいのではないかという提案を受けてやっているのですが、実際にやってみてこれはとてもいいアイディアだと思いました。

この実習では完成した林道路線をGIS上に表示したいと考えており、起点の座標をGPS(Trimble Pathfinder ProXRT)で測量しました。このGPSは往年の名機Pathfinder ProXRの流れを汲むたいへん高性能な機種だと思います。本体とアンテナが分離型なのがいいのか、とても精度の高い測量ができます。




この日の最後には図上でIPの位置を決めました。教科書には「平面線形の決定は、図上で前後数区間の屈曲状態を勘案しながら、円滑な線形が得られるようにIP1、IP2、・・・のごとく決めていく」としか書かれていないのですが、実際にやってみると考慮すべきパラメータがたくさんあって、言葉にならない難しさでした。まださわりしかやっていないのですが、林道設計は非常に奥が深く、教科書を読んで理解していたつもりでも次から次に新たな疑問がわいてきます。

実は私も学生時代にこの実習を受けたことがあるのですが、ほとんどさぼっていたので何をどうやってすればいいのか未だに全くわかっていません。そこで、教科書を読んだり他大学の先生に尋ねたりしながら試行錯誤でなんとかやっているのですが、授業とか実習とかやるのが大嫌いな私にしては珍しく、これはおもしろいなと思いながら楽しんでやっています。

2013年10月22日火曜日

中国でDMC-TZ40のGPSを使ってみた

私が愛用しているデジカメはPanasonicのLUMIX DMC-TZxxシリーズです。この前中国に行ったとき、最新のDMC-TZ40を持って行きました。デジカメのGPS機能は(電池の消耗が早くなるので)ふだん使うことはないのですが、このデジカメのGPSが中国で使えないという話を聞いていたので、試してみました。その結果は、確かに中国ではGPS機能は使えなくなっていました。


本機のインターネットサイトにも「中国および中国と隣接する周辺国の国境付近でGPS機能が働かない場合があります(2013年1月現在)。」と書かれているのですが、私はこの書き方が気に入らないです。

「働かない場合があります」とありますが、働く場合はどのくらいあるのでしょうか?Panasonicが自主的に中国では使えないようにしているのなら、働く場合がある方がおかしいです。Panasonicが自主規制によって中国では使えないようにしているのに、このようなさも中国では妨害電波でも出ているかのような書き方もどうかと思います。

Panasonicが中国市場を重視していていることはわかりますが、中国政府の愚策に適合した製品をわざわざ作って日本で販売しているという企業姿勢も気に入らないです。中国政府の前でそこまでして「良い子」になりたいんですかね?

このデジカメで優れているのはあくまでカメラとしての基本性能であって、GPS機能は明らかにいまいちなので、電池の消耗が早くなるGPS機能は使わなくていいと思ってます。

中国でGPSを使ってみた(その2)

先月中国(西安)へ行ったとき、いいよねっと純正の中国地図を持って行ったのに位置がずれるという問題が起こりました。ところが、先日中国(厦門)へ行ったときには、この地図で位置がずれることはありませんでした。



前回持って行ったGPSレシーバーはTKA Planetで買ったGPSMAP 62s(英語版)で、今回はいいよねっと純正(笑)のOregon 450TCでした。ということは、いいよねっと純正の中国地図は、いいよねっと純正のGPSレシーバー以外では位置がずれてしまうということなのでしょうか?

この問題に関する情報はネットにもあまりに少なく、確かなことはわかりませんが、いいよねっと純正の中国地図と並行輸入された英語版Garmin GPSレシーバーの組合せでは問題が生じる可能性があると言えそうです。

ちなみに、中国では現在地を確認するためにGPSを使うのは違法ではなく、GPSでログを取ると測量とみなされて違法になるようです。そして、そんな細かいことをいちいち気にしなくても、GPSで現在地を確認してもGPSのログを取っても誰も文句は言ってきません。警察官の前でGPS使っていても、いつも何も起こらないです。とはいえ、一応気をつけておいた方がいいと思います。

2013年10月6日日曜日

TKA Planetの日本地形図25000

最近TKA PlanetでOregon 650を買って大満足なのですが、もう一つ気に入っているのが同店が販売している「日本地形図25000 西日本」です。今回は昔買ったものを最新の地図にアップデートしました。新しい地図はそんなに必要ではなかったのですが、Oregon 650を日本語化するのにPOI25000をバージョンアップする必要があったというのもあります。


この地図は昔はスクロールが遅くてあまり使えないという印象だったのですが、Oregon 650の処理速度が上がっているせいなのか地図が改善されたのか、気持ちよくスクロールしてくれて、いいよねっとの本家の地図よりもよくできているのではないかと思うほどです。願わくば、日本国民の財産である国土地理院の地図をベースに使っているんだから、価格の方をもう少し安くしてもらえないかなと思いました。

これまで安全のために、この地図を買ったら別のマイクロSDカードにコピーしてオリジナルは保管していたのですが、それができないようにプロテクトがかかっていました。その代わり、地図データを誤って消してしまった場合は無料で復元してくれるそうで、それならいいかと一安心です。ちなみに、この地図にかかっているのはGarminプロテクトでした。

Pathfinder OfficeのBase Providerのリスト移行

TrimbleのPathfinder Officeでディファレンシャル補正のためのBase Provider(電子基準点等)の情報をせっせと打ち込んだのに、Pathfinder Officeを別のパソコンへの再インストールするときなどに、また同じことを繰り返さないといけなくなるのはつらいです。Base Providerを移す方法をいつもお世話になっているティンバーテックに教えてもらいました。

Windows 7の場合はC:\ProgramData\Trimble\Configフォルダにある以下の3つのファイルをコピーして、リストを更新すればいいとのことでした。

base_provider_groups.xml
cbs_list.csv
user_list.xml

やってみたら確かにできました。Windows XPの場合はC:\Program Files\Common Files\Trimble\Configのようです。覚え書きとして、ここに書き残しておくことにします。

2013年10月1日火曜日

ワールドファイル

GISにラスターデータの画像ファイルを読み込ませるには、位置情報がまとめられたワールドファイルが必要です。このフォーマットはもともとESRIが作ったもので、下のような数値情報が書かれたテキストファイルになっています。

0.43652801635221344 ... X方向(横方向)のピクセルサイズ
0 ... 行の回転角度
0 ... 列の回転角度
-0.43652801635221344 ... Y方向(縦方向)のピクセルサイズ
40408.58754203534772387 ... 左上ピクセル中心のX座標
-92395.0587584066670388 ... 左上ピクセル中心のY座標

Y方向のピクセルサイズは上から下へ移動すると座標値が減るのでマイナスになっています。一方、X方向のピクセルサイズは左から右へ移動すると座標値が増えるのでプラスになっています。回転角度はあまり使わないようで、ゼロが入っているものが多いです。

GISのおもしろさは、このように定義されるラスターデータとベクターデータの重ね合わせにあるように思われます。そこに、GPSで収集した移動体のデータを重ね合わせると...考えただけでわくわくしますね。

QGIS 2.0を使っています

世界のGISのスタンダードはESRIのArcGISだと思いますが、アカデミック価格はともかく、これをふつうに買うととんでもないお値段です。しかし、フリーソフトのQGISがとても充実した機能を備えていて、しかもこのたびリリースされた2.0がすごすぎて、毎日時間を忘れてこれで遊んでいます。


フリーソフトで私が嫌いなのは、独りよがりの救いようのないメニューやデザインなどのインターフェースです。無料で配ってくれているのだからもちろん感謝はしていますが、どうしてインターフェースを洗練されたものにできないのかなといつも思っています。ソフトウェアにおけるビジュアルは、使いやすさやわかりやすさに直結しており、とても重要な要素です。

この点においても、フリーソフトのQGISは高価な商用ソフトに負けないほど優れています。メニューの日本語もとてもわかりやすいです。これだけのものがフリーソフトとして使えるなら、ArcGISの存在理由は何なのでしょうかね?

島根大学生物資源科学部の森林学教育コースではQGISの実践的な使い方を授業で学べるので、ご興味のある方はぜひ受験してみて下さい。