TrimbleのPathfinder Officeのディファレンシャル補正は固定局のファイルとしてTRIMBLEのDATファイル以外にもRINEXファイルを使うことができます。国土地理院の電子基準点のRINEXファイルが蓄積されているディレクトリを指定すると、移動局の観測時間に対応した固定局のファイルを自動で取ってきて補正をしてくれるのがとても便利です。
GPSの森@島根大学のGNSS基準局でもそういうのがやりたかったのですが、うまくいかないのでそういうものなのだろうと原因を探さずになんとなく放置していました。あるとき思い立って再度やってみたところGNSS基準局から移動局の観測時間に対応した固定局のファイルを自動で取ってくるところまではできることがわかりました。
しかし、ディファレンシャル補正を実行する段階でエラーが出て止まってしまいます。この原因はPathfinder Officeのディファレンシャル補正がRINEXファイルのバージョン3.XXに対応していないことでした。GNSS基準局が出力しているRINEXファイルのバージョンを3.00から2.11に変更したところ自動ディファレンシャル補正ができるようになりました。詳しい使用方法はこちらにあります。
GPSの森@島根大学のGNSS基準局は島根県大田市という東西に長い島根県の真ん中あたりにあり、これまでの実績では東は松江市、西は浜田市でディファレンシャル補正に活用できています。おおよその50km圏は下の赤丸になります。松江、浜田、三次、庄原あたりまでが圏内です。
国土地理院の電子基準点もデータ公開を早めるなど改善が行われていますが、データサンプリング間隔が30秒と長いので森林のデータで利用するには不十分なことがあります。GPSの森@島根大学のGNSS基準局は森林での利用を目的にデータサンプリング間隔を1秒にしていることが利点となっています。
2014年6月14日土曜日
2014年6月11日水曜日
Trimbleフェア2014に行ってきた
島根県民会館で開催されたTrimbleフェア2014に行ってきました。島根県民会館に行ったのは初めてだったのですが、昭和の香りの漂う古くさい建物でした。
会場に入場するときに名前を書いた後くじ引きがあるのですが、もらえたのはC賞「Trimbleブックマークルーペ」でした。これは残念賞です。
最初にセミナーのお話を聞いたのですが、会場にスクリーンはなくて壁に映し出すという状況でした。スクリーンがないのは島根県民会館の問題なんでしょうけど、ないなら持ってくればいいのにと思いました。さらに、この画面の小ささはどうなんでしょうね?セミナー終了後にスクリーンがないことと画面が小さいことに苦言を呈しておきました。
6月中に「GUIDER ZERO」というソフトウェアがニコン・トリンブルから無料公開されるということで、非常に楽しみにしています。
ニコン・トリンブルの扱うトータルステーションは黄色のトリンブル系列と薄青色のニコン系列があり、それぞれが独立して商品展開していて、相乗効果が出ているようにも見えません。
トリンブルのGNSS製品群はとても魅力的なものでした。これはTrimble R4です。コントローラーはTrimble T41でefit+というフィールドソフトウェアがインストールされています。このセットに日本テラサット社のVRS配信(RTKを1年間またはスタティック60時間)をつけて特別価格168万円です。これはかなりお買い得ですね。
こちらは国土地理院の電子基準点でも多く採用されているNetR9です。Trimble NetR9スマート割で243万円というキャンペーン価格が出ていました。
こちらはTrimble V10 Imaging Roverというもので全方位カメラによる撮影ができます。上側にあるのがTrimble V10 R10 GNSSというGNSS受信機です。これがあれば3次元仮想空間を作れそうですね。コントローラーはTrimble AccessソフトウェアがインストールされたTrimbleタブレットPCです。このシステムがいくらなのか想像もできませんが、こんなのを買えたら楽しいでしょうね。
最新のトリンブル製品の実物を見ることができたのはとてもよかったです。ただ、このイベントに対してはマンネリ感がいっぱいで、もっと来場者を楽しませるいろんな仕掛けや工夫が必要だと感じました。私がもしこのイベントの担当者だったら、今よりも10倍おもしろくできる自信がありますけどね。
会場に入場するときに名前を書いた後くじ引きがあるのですが、もらえたのはC賞「Trimbleブックマークルーペ」でした。これは残念賞です。
最初にセミナーのお話を聞いたのですが、会場にスクリーンはなくて壁に映し出すという状況でした。スクリーンがないのは島根県民会館の問題なんでしょうけど、ないなら持ってくればいいのにと思いました。さらに、この画面の小ささはどうなんでしょうね?セミナー終了後にスクリーンがないことと画面が小さいことに苦言を呈しておきました。
6月中に「GUIDER ZERO」というソフトウェアがニコン・トリンブルから無料公開されるということで、非常に楽しみにしています。
ニコン・トリンブルの扱うトータルステーションは黄色のトリンブル系列と薄青色のニコン系列があり、それぞれが独立して商品展開していて、相乗効果が出ているようにも見えません。
トリンブルのGNSS製品群はとても魅力的なものでした。これはTrimble R4です。コントローラーはTrimble T41でefit+というフィールドソフトウェアがインストールされています。このセットに日本テラサット社のVRS配信(RTKを1年間またはスタティック60時間)をつけて特別価格168万円です。これはかなりお買い得ですね。
こちらは国土地理院の電子基準点でも多く採用されているNetR9です。Trimble NetR9スマート割で243万円というキャンペーン価格が出ていました。
こちらはTrimble V10 Imaging Roverというもので全方位カメラによる撮影ができます。上側にあるのがTrimble V10 R10 GNSSというGNSS受信機です。これがあれば3次元仮想空間を作れそうですね。コントローラーはTrimble AccessソフトウェアがインストールされたTrimbleタブレットPCです。このシステムがいくらなのか想像もできませんが、こんなのを買えたら楽しいでしょうね。
最新のトリンブル製品の実物を見ることができたのはとてもよかったです。ただ、このイベントに対してはマンネリ感がいっぱいで、もっと来場者を楽しませるいろんな仕掛けや工夫が必要だと感じました。私がもしこのイベントの担当者だったら、今よりも10倍おもしろくできる自信がありますけどね。
2014年6月10日火曜日
電子基準点サイトがリニューアル
国土地理院の電子基準点サイトがリニューアルして一気に使いやすくなりました。といっても、これまでが絶望的にひどかったので、なんとか使えるようになったというレベルです。昔から使い回しているコンテンツは残っているし、相変わらずデザインは素人的なので、どこかの会社に外注して作ってもらった方がいいように思われます。
このリニューアルはよいことばかりではありません。電子基準点データのFTPアクセスにまでIDとパスワードが必要というのはますます不便になりました。基本的にお役所というのはユーザー(お客さん)の立場でシステムを設計するということはしませんね。国土地理院のWEBサービスはユーザーインターフェースとかデザインといった視点が欠落しているので、どれも非常に使いにくいです。
何をどう考えたらこういう使いにくいものができるのだろうかと驚いてしまう世界最悪レベルの基準点成果閲覧サービスも早くなんとかしてもらいたいですね。
このリニューアルはよいことばかりではありません。電子基準点データのFTPアクセスにまでIDとパスワードが必要というのはますます不便になりました。基本的にお役所というのはユーザー(お客さん)の立場でシステムを設計するということはしませんね。国土地理院のWEBサービスはユーザーインターフェースとかデザインといった視点が欠落しているので、どれも非常に使いにくいです。
何をどう考えたらこういう使いにくいものができるのだろうかと驚いてしまう世界最悪レベルの基準点成果閲覧サービスも早くなんとかしてもらいたいですね。
2014年6月9日月曜日
Trimble Pro 6H/6Tの新ファームウェア
2013年12月にTrimble Pro 6H/6Tの新しいファームウェアが出ていました。今の今まで気づいていませんでしたが、冬の間何もしなかったので問題は起きませんでした。しかし、こういう情報はしかるべき誰かがユーザーに連絡してくれたらいいのにと思いますが、誰もしてくれないですね。
Trimble Proシリーズは森林測量をするには世界最高レベルのGNSSレシーバーですが、日本の林業界で使うには価格の高さのみならずマニュアルがなく日本語化が不十分で情報不足という点でもハードルが高いと思います。ただ、ハードウェアに関しては本当に素晴らしい逸品なので、利用できる環境を整えることが必要だと思っています。
さて、新しいファームウェアは以下の問題を修正しているとのことです。
・Corrects an issue where some Pro 6 series receivers may stop responding through regular use.
If the receiver is affected by this issue, the device is not recoverable by a service repair. To avoid the risk of this occurring, Trimble strongly recommends that all Pro 6 series receivers are upgraded to GNSS firmware version 1.03.1.
この問題が一度起きてしまったら修理サービスでは回復不能とはいったいどういうものなのでしょうね?おそろしや、おそろしや。
ファームウェアのアップデートファイルはこちらにあります。ファームウェアのアップデートにはUSBドライバーがインストールされている必要があります。言うまでもないことですが、作業は慎重に行って下さい。
Trimble Proシリーズは森林測量をするには世界最高レベルのGNSSレシーバーですが、日本の林業界で使うには価格の高さのみならずマニュアルがなく日本語化が不十分で情報不足という点でもハードルが高いと思います。ただ、ハードウェアに関しては本当に素晴らしい逸品なので、利用できる環境を整えることが必要だと思っています。
さて、新しいファームウェアは以下の問題を修正しているとのことです。
・Corrects an issue where some Pro 6 series receivers may stop responding through regular use.
If the receiver is affected by this issue, the device is not recoverable by a service repair. To avoid the risk of this occurring, Trimble strongly recommends that all Pro 6 series receivers are upgraded to GNSS firmware version 1.03.1.
この問題が一度起きてしまったら修理サービスでは回復不能とはいったいどういうものなのでしょうね?おそろしや、おそろしや。
ファームウェアのアップデートファイルはこちらにあります。ファームウェアのアップデートにはUSBドライバーがインストールされている必要があります。言うまでもないことですが、作業は慎重に行って下さい。
2014年4月23日水曜日
またしても新しいカーナビを買った
カーナビの地図を更新するのはとても高いということもあり、カーナビ本体を毎年買い換えています。お気に入りはいいよねっとが販売しているGarmin製品です。
このカーナビは外国製品なので日本人には合わないという評価もあるようですが、私は前々からGarminばかり使っていて、日本メーカー製の機能満載で複雑化した製品がどうも好きにはなれません。
いいよねっとが販売しているGarminの日本語化されたGPS製品はぼったくりがひどい(英語版との内外価格差が大きい)のですが、カーナビは国産メーカーとの競争もあってかとてもお安くなっています。
今回購入したのはnuvi 2790V plus(uの上に点々あり)です。カーナビの画面は運転しながらチラ見するので広い方がいいです。画面が狭いと視線がカーナビの画面に釘付けになって危ないと思ってます。この機種は7インチモデルなのでびっくりするほど画面が大きいです。
下の写真はこれまで使っていた5インチモデルとの比較です。
このカーナビはオービスデータに対応しているので、このデータを入れておくととても心強いです。これでスピード違反を免れられたらカーナビ代の元が取れます。オプションでGDR-20というドライビングレコーダーに対応しているので、いずれこれも取り付けたいと思っています。
私が買ったお店はいちばん安かったA-PRICEです。他よりかなり価格差があるので早く買わないと売り切れるかも?
このカーナビは外国製品なので日本人には合わないという評価もあるようですが、私は前々からGarminばかり使っていて、日本メーカー製の機能満載で複雑化した製品がどうも好きにはなれません。
いいよねっとが販売しているGarminの日本語化されたGPS製品はぼったくりがひどい(英語版との内外価格差が大きい)のですが、カーナビは国産メーカーとの競争もあってかとてもお安くなっています。
今回購入したのはnuvi 2790V plus(uの上に点々あり)です。カーナビの画面は運転しながらチラ見するので広い方がいいです。画面が狭いと視線がカーナビの画面に釘付けになって危ないと思ってます。この機種は7インチモデルなのでびっくりするほど画面が大きいです。
下の写真はこれまで使っていた5インチモデルとの比較です。
このカーナビはオービスデータに対応しているので、このデータを入れておくととても心強いです。これでスピード違反を免れられたらカーナビ代の元が取れます。オプションでGDR-20というドライビングレコーダーに対応しているので、いずれこれも取り付けたいと思っています。
私が買ったお店はいちばん安かったA-PRICEです。他よりかなり価格差があるので早く買わないと売り切れるかも?
2014年2月24日月曜日
Pathfinder Officeのアンテナ高問題
昨年末のことですが、Trimble Pathfinder OfficeのリリースノートのKnown issuesにアンテナ高に関する恐ろしい記述を発見しました。
Postprocessed height errors caused by incorrectly referenced base station antenna heights
• When postprocessing a rover file in the GPS Pathfinder Office software, you can choose whether to use the reference position from the Base Station Provider list available in the Differential Correction Utility or the reference position in the base file itself.
– If you use the reference position in the Base Station provider list, the Differential Correction utility expects the height in the list to be the height of the antenna phase center of the GPS antenna for the base station (not the height of the point that the antenna is mounted on). If the height is not the antenna phase center height, this can introduce heighting errors in the magnitude of 5-15cm depending on GPS antenna type at the base. To avoid this error, check with the base station provider to ensure that the reference position height in the base provider list is given in terms of the L1 phase centre of the antenna.
これまで、電子基準点のアンテナ高は国土地理院が公表しているマウント部の高さを設定していました。Pathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照して、マウント部からアンテナの位相中心までの補正をやってくれているとニコントリンブルからも販売代理店からも聞いていたからです。
しかし、これによるとPathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照しておらず、電子基準点のマウント部からアンテナの位相中心までの補正値を手動で加えなければならないことになります。つまり、今までディファレンシャル補正で出力されていた値は小さいものとはいえすべて間違っていたわけですね。これはたいへんな問題だと思います。
とにかく、まずは島根県内でふだん使っている電子基準点の補正値を調べてみることにしました。10cm以上の誤差が出るのですから無視できないですね。早速この補正値でPathfinder OfficeのBase Station provider listを更新しておきました。
三瓶地区
石見 0657 TPSCR.G5 115.5mm
赤来 0387 TRM59800.80 107.7mm
大田 0386 TPSCR.G5 115.5mm
佐田 1021 TRM59800.80 107.7mm
浜田地区
三隅 0388 TRM59800.80 107.7mm
江津 0075 TRM59800.80 107.7mm
弥栄 1024 TRM59800.80 107.7mm
Postprocessed height errors caused by incorrectly referenced base station antenna heights
• When postprocessing a rover file in the GPS Pathfinder Office software, you can choose whether to use the reference position from the Base Station Provider list available in the Differential Correction Utility or the reference position in the base file itself.
– If you use the reference position in the Base Station provider list, the Differential Correction utility expects the height in the list to be the height of the antenna phase center of the GPS antenna for the base station (not the height of the point that the antenna is mounted on). If the height is not the antenna phase center height, this can introduce heighting errors in the magnitude of 5-15cm depending on GPS antenna type at the base. To avoid this error, check with the base station provider to ensure that the reference position height in the base provider list is given in terms of the L1 phase centre of the antenna.
これまで、電子基準点のアンテナ高は国土地理院が公表しているマウント部の高さを設定していました。Pathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照して、マウント部からアンテナの位相中心までの補正をやってくれているとニコントリンブルからも販売代理店からも聞いていたからです。
しかし、これによるとPathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照しておらず、電子基準点のマウント部からアンテナの位相中心までの補正値を手動で加えなければならないことになります。つまり、今までディファレンシャル補正で出力されていた値は小さいものとはいえすべて間違っていたわけですね。これはたいへんな問題だと思います。
とにかく、まずは島根県内でふだん使っている電子基準点の補正値を調べてみることにしました。10cm以上の誤差が出るのですから無視できないですね。早速この補正値でPathfinder OfficeのBase Station provider listを更新しておきました。
三瓶地区
石見 0657 TPSCR.G5 115.5mm
赤来 0387 TRM59800.80 107.7mm
大田 0386 TPSCR.G5 115.5mm
佐田 1021 TRM59800.80 107.7mm
浜田地区
三隅 0388 TRM59800.80 107.7mm
江津 0075 TRM59800.80 107.7mm
弥栄 1024 TRM59800.80 107.7mm
2014年2月17日月曜日
高価なGPS腕時計を買ってみた
海外旅行に行くたびに面倒に思っているのは時計の時刻設定です。現地に着いたらあわてて時間をあわせて、日本に戻ったらまたあわせ直さなくてはなりません。時間はともかく日付まで変えるのはたいへんなので、時間をあわせるタイミングも考えなければならないです。
海外旅行時には世界時計の機能のあるカシオのプロトレックを使っています。この時計はボタンを押すと世界各地の時間がわかるのですが、この時間は見ることができるだけで、この時間でアラームをかけることができません。
日本の時間を完全に現地時間に設定変更しないと現地時間でアラームがかけられないのです。そうなると、帰国したらまた時間をあわせ直す必要が生じます。
この不便な状態から脱出するために思い切ってGPS時計を買うことにしました。SEIKOのASTRONというもので、お値段はなんと約12万円です。これだけ払っても海外旅行の時に時計をあわせ直すという苦痛から解放されたいと思いました。
この時計は格好いいのでとても気に入っているのですが、一つだけ大失敗をしてしまいました。なんと、アラーム機能がついていないのです。高級時計というのはアラームはないのが当たり前なんでしょうかね?今となっては何のために買ったのかわかりません(笑)。
海外旅行時には世界時計の機能のあるカシオのプロトレックを使っています。この時計はボタンを押すと世界各地の時間がわかるのですが、この時間は見ることができるだけで、この時間でアラームをかけることができません。
日本の時間を完全に現地時間に設定変更しないと現地時間でアラームがかけられないのです。そうなると、帰国したらまた時間をあわせ直す必要が生じます。
この不便な状態から脱出するために思い切ってGPS時計を買うことにしました。SEIKOのASTRONというもので、お値段はなんと約12万円です。これだけ払っても海外旅行の時に時計をあわせ直すという苦痛から解放されたいと思いました。
この時計は格好いいのでとても気に入っているのですが、一つだけ大失敗をしてしまいました。なんと、アラーム機能がついていないのです。高級時計というのはアラームはないのが当たり前なんでしょうかね?今となっては何のために買ったのかわかりません(笑)。
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