2014年2月24日月曜日

Pathfinder Officeのアンテナ高問題

昨年末のことですが、Trimble Pathfinder OfficeのリリースノートのKnown issuesにアンテナ高に関する恐ろしい記述を発見しました。

Postprocessed height errors caused by incorrectly referenced base station antenna heights

• When postprocessing a rover file in the GPS Pathfinder Office software, you can choose whether to use the reference position from the Base Station Provider list available in the Differential Correction Utility or the reference position in the base file itself.
– If you use the reference position in the Base Station provider list, the Differential Correction utility expects the height in the list to be the height of the antenna phase center of the GPS antenna for the base station (not the height of the point that the antenna is mounted on). If the height is not the antenna phase center height, this can introduce heighting errors in the magnitude of 5-15cm depending on GPS antenna type at the base. To avoid this error, check with the base station provider to ensure that the reference position height in the base provider list is given in terms of the L1 phase centre of the antenna.

これまで、電子基準点のアンテナ高は国土地理院が公表しているマウント部の高さを設定していました。Pathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照して、マウント部からアンテナの位相中心までの補正をやってくれているとニコントリンブルからも販売代理店からも聞いていたからです。

しかし、これによるとPathfinder Officeはantenna.iniファイルを参照しておらず、電子基準点のマウント部からアンテナの位相中心までの補正値を手動で加えなければならないことになります。つまり、今までディファレンシャル補正で出力されていた値は小さいものとはいえすべて間違っていたわけですね。これはたいへんな問題だと思います。

とにかく、まずは島根県内でふだん使っている電子基準点の補正値を調べてみることにしました。10cm以上の誤差が出るのですから無視できないですね。早速この補正値でPathfinder OfficeのBase Station provider listを更新しておきました。

三瓶地区
石見 0657 TPSCR.G5 115.5mm
赤来 0387 TRM59800.80 107.7mm
大田 0386 TPSCR.G5 115.5mm
佐田 1021 TRM59800.80 107.7mm

浜田地区
三隅 0388 TRM59800.80 107.7mm
江津 0075 TRM59800.80 107.7mm
弥栄 1024 TRM59800.80 107.7mm

2014年2月17日月曜日

高価なGPS腕時計を買ってみた

海外旅行に行くたびに面倒に思っているのは時計の時刻設定です。現地に着いたらあわてて時間をあわせて、日本に戻ったらまたあわせ直さなくてはなりません。時間はともかく日付まで変えるのはたいへんなので、時間をあわせるタイミングも考えなければならないです。

海外旅行時には世界時計の機能のあるカシオのプロトレックを使っています。この時計はボタンを押すと世界各地の時間がわかるのですが、この時間は見ることができるだけで、この時間でアラームをかけることができません。

日本の時間を完全に現地時間に設定変更しないと現地時間でアラームがかけられないのです。そうなると、帰国したらまた時間をあわせ直す必要が生じます。

この不便な状態から脱出するために思い切ってGPS時計を買うことにしました。SEIKOのASTRONというもので、お値段はなんと約12万円です。これだけ払っても海外旅行の時に時計をあわせ直すという苦痛から解放されたいと思いました。


この時計は格好いいのでとても気に入っているのですが、一つだけ大失敗をしてしまいました。なんと、アラーム機能がついていないのです。高級時計というのはアラームはないのが当たり前なんでしょうかね?今となっては何のために買ったのかわかりません(笑)。

2013年12月19日木曜日

準天頂衛星を使ってみるテスト

準天頂衛星を使うGPSレシーバー(GNSSレシーバー)が最近急速に増えてきて、Panasonicのカーナビなどにも搭載されています。しかし、こういうのはほとんどすべて準天頂衛星の補完機能(天頂方向のGPS衛星が一つ増えるだけのもの)で、これを受信したからと言って別段測位精度が向上するわけでもありません。それなのに、準天頂衛星対応などと大きくアピールしているような製品はいんちきくさいなと思わずにはいられないです。

準天頂衛星の補強機能(測位誤差を補正するもの)を備えたものがないかと思っていたのですが、L1-SAIF信号を受信できるGPSレシーバー(コア社製)を2台購入することができました。これは下の写真のようなもので、USBからNMEAのデータを出力し電源の供給を受けるだけという秋葉原でパーツを買ってきて組み立てただけのようなものです。


このGPSレシーバーを大学のそばの菅田公園にある三角点に持って行って精度検証を行いました。1台は準天頂衛星あり、MSASなし、もう一台は準天頂衛星なし、MSASありという設定です。この場所の上空はほぼ完全に開けていて受信環境はとてもいいです。


測位を行ったのは2013年12月19日10時8分40秒から10時22分11秒という短い時間です。データは1秒間隔で取得しています。本当はもう少し長かったのですが、前後のデータをカットしてこのようになっています。準天頂衛星、MSASとも受信率は100%です。

結果はどうだったのかというと、MSASの誤差が真の座標値からの距離で1.73m、一方準天頂衛星の方は1.93mでした。準天頂衛星がMSASよりも精度が悪かったというのは残念です。

しかし、これをもって準天頂衛星の補強機能はMSAS以下だと断定するのは早すぎます。測位時間はそんなに長くはないし、アンテナを並べて置いているので厳密には同じ位置で測位したわけではないし、誤差も違いがほとんどないからです。測位精度はほぼ同等だったというくらいが結論としては妥当でしょう。

森林内でどういう結果になるかはまだわかりませんが、MSASは仰角が低いので樹木の幹が障害となって受信率が上がらないことが多々あります。一方、 準天頂衛星は天頂方向にあるので、葉や小さな枝くらいしか障害になるものがなく有利です。どういう結果になるか非常に楽しみです。

2013年12月5日木曜日

Pathfinder OfficeでGLONASSを使った後処理補正

TrimbleのPathfinder Officeを使っていて私はたくさんの疑問や問題を抱えているのですが、後処理補正をしている人は日本にはあまりいないそうで、このソフトウェアのサポートにはニコントリンブルも動きが鈍いと思う今日この頃です。

Trimble Pro 6HはGLONASSの信号を使えるのですが、このデータを複数の電子基準点を使って後処理補正する方法がわかりませんでした。これで長い間困っていたのですが、このレシーバーを購入したティンバーテックに調べていただきました。

TerraSyncで取得したSSFファイルにはナビゲーションファイルの情報も含まれているので、以下の方法で後処理補正を行うことができます。

「Base Provider Properties」の中の「Internet Server」タブにある「Base File Address Format」に以下のアドレスを入れます。

ftp://terras.gsi.go.jp/data/GLONASS_products/%YYYY%/%DDDDD%/%CCCC%%DDDDD%0.%YY%o.gz

この下にある「Nav File Required」のチェックは外し、ここは空欄にします。これで後処理補正にGLONASSが使えるようになるとのことです。

2013年10月28日月曜日

プリズム三脚のネジの緩み対策

GIShopで以前購入したSECOのプリズム三脚が何かと便利で重宝しています。これがあるとGPS測量もトータルステーションを使った測量もなんとか一人ですることが可能になります。


しかし、最近ワニ口クリップの頭の部分がゆるゆるになって、ポールを支えきれなくなってきました。やっぱりアメリカ製はだめですね。

そこで、 プリズム三脚の頭の裏にあるネジを外してねじ穴の中に段ボール箱の小さな切れ端を入れてまネジを締めると、ちょうどよいくらいの締まりになりました。


しかし、この方法ではしばらく使っているうちに段ボール箱の切れ端がつぶれてきて、また緩くなってしまいます。何かよい方法はないものでしょうか?

林道設計に挑戦

島根大学三瓶演習林で森林利用学実習(第2回)を行いました。この実習では山に道路を作る林道設計を行うものなのですが、本年度より新たに始めることになったものです。

造林地でやると歩きやすいし見通しもいいので学生にはよいのではないかという提案を受けてやっているのですが、実際にやってみてこれはとてもいいアイディアだと思いました。

この実習では完成した林道路線をGIS上に表示したいと考えており、起点の座標をGPS(Trimble Pathfinder ProXRT)で測量しました。このGPSは往年の名機Pathfinder ProXRの流れを汲むたいへん高性能な機種だと思います。本体とアンテナが分離型なのがいいのか、とても精度の高い測量ができます。




この日の最後には図上でIPの位置を決めました。教科書には「平面線形の決定は、図上で前後数区間の屈曲状態を勘案しながら、円滑な線形が得られるようにIP1、IP2、・・・のごとく決めていく」としか書かれていないのですが、実際にやってみると考慮すべきパラメータがたくさんあって、言葉にならない難しさでした。まださわりしかやっていないのですが、林道設計は非常に奥が深く、教科書を読んで理解していたつもりでも次から次に新たな疑問がわいてきます。

実は私も学生時代にこの実習を受けたことがあるのですが、ほとんどさぼっていたので何をどうやってすればいいのか未だに全くわかっていません。そこで、教科書を読んだり他大学の先生に尋ねたりしながら試行錯誤でなんとかやっているのですが、授業とか実習とかやるのが大嫌いな私にしては珍しく、これはおもしろいなと思いながら楽しんでやっています。

2013年10月22日火曜日

中国でDMC-TZ40のGPSを使ってみた

私が愛用しているデジカメはPanasonicのLUMIX DMC-TZxxシリーズです。この前中国に行ったとき、最新のDMC-TZ40を持って行きました。デジカメのGPS機能は(電池の消耗が早くなるので)ふだん使うことはないのですが、このデジカメのGPSが中国で使えないという話を聞いていたので、試してみました。その結果は、確かに中国ではGPS機能は使えなくなっていました。


本機のインターネットサイトにも「中国および中国と隣接する周辺国の国境付近でGPS機能が働かない場合があります(2013年1月現在)。」と書かれているのですが、私はこの書き方が気に入らないです。

「働かない場合があります」とありますが、働く場合はどのくらいあるのでしょうか?Panasonicが自主的に中国では使えないようにしているのなら、働く場合がある方がおかしいです。Panasonicが自主規制によって中国では使えないようにしているのに、このようなさも中国では妨害電波でも出ているかのような書き方もどうかと思います。

Panasonicが中国市場を重視していていることはわかりますが、中国政府の愚策に適合した製品をわざわざ作って日本で販売しているという企業姿勢も気に入らないです。中国政府の前でそこまでして「良い子」になりたいんですかね?

このデジカメで優れているのはあくまでカメラとしての基本性能であって、GPS機能は明らかにいまいちなので、電池の消耗が早くなるGPS機能は使わなくていいと思ってます。